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オナホ妖精ほしへちょちゃん





今日は七夕か、とエルヴィンは呟いた。
六畳一間のアパートには勿論七夕の飾りなどなく、あるのは敷きっぱなしの煎餅布団と、
図書館で借りたいくつかの本。
無聊を慰めるためのテレビ、雑誌のたぐい。
木組みの窓をガタガタと音を立てて開け放すと、湿気のある風が入ってきた。

「今年こそクーラーを買わないと死ぬかな……」

独りごちて、咥えていた煙草の灰をビールの空き缶に落とす。
午後九時、都会のあかるい空には星はちらほらとしか見えない。

「神様仏様、商店街の福引でエアコンが当たりますように」

エルヴィンは酔っていた。
飲み終えたワンカップの空き瓶が枕元に転がっている。
そろそろ片さないとな、と思ったその時、一陣の風が吹いた。
ビュン、と空を切る音。
思わず振り返ると、『ソレ』は居た。

「オイ、汚え部屋だな。」

『ソレ』は言葉を発して、こちらをじいっと睨むように見ている。

「……うん?」

飲み過ぎたかな、とエルヴィンは思った。
目の前にいるのは、直径12センチほどの星に乗った、ぬいぐるみのようなものだった。
人の形を象ってるから、人形か、とエルヴィンは訂正した。
星に乗った人形が、喋った。

「え?何?どういうオモチャ?」

「オモチャじゃねえ、失礼な野郎だ。オレは、ほしへちょだ。」

「ほしへちょ……?」

怪訝な顔のエルヴィンの目の前で、『ほしへちょ』はフワフワと浮いている。
またがっている星に浮力があるのか、本人にあるのかはわからなかったが、とにかく浮いている。
そして喋っている。

「お前、七夕の夜空に願いごとをしただろう。だからほしへちょが来た。お前の願いを叶えてやる」

「ホントに?」

「ホントだ。願いを言ってみろ」

「う~ん、石油王になりたい……いや、管理が大変そうだ……世界一の金持ち……違うな……」

「そういう俗っぽいことはダメだ。空を飛びたいだとか、この星に乗りたいだとか、そういうことなら叶えてやれるが……」

「選択肢少なすぎないか?……まあいいや、じゃあ、オナホが欲しい。」

「おなほ?」

「オナホ知らないの?ちょっとこっちにおいで」

「おう……」

意外に素直だ。
エルヴィンは面白くなってきて、3分の1ほど残っていたワンカップを飲み干した。
繰り返すが、エルヴィンは酔っている。

「なっ!?」

エルヴィンはふよふよと寄ってきたほしへちょを捕まえると、あちこちを調べ始めた。
やはり星に浮揚の力があるらしい。
星を取り上げると、ほしへちょはドシンと尻餅をついて畳に落ちてしまった。

「いてっ。何しやがる!」

「まあまあ。」

無遠慮に身体をまさぐる。
マントをめくると、その下にはシャツを着込んでいる。
脱がすのは面倒くさそうだ、と思ったエルヴィンは、今度はズボンへ手をかけた。

「うわっ、オイッ、やめっ」

「まあまあ、まあまあ。」

ほしへちょはジタバタと暴れたが、エルヴィンの大きな手からは逃れられなかった。
細かい作業の苦手なエルヴィンは、苦戦しながらもほしへちょのズボンを取り去った。

「おお、ここまで。細かく作ってあるなあ」

「だからオレはオモチャじゃねえ。ほしへ……へ?!」

現れたのはまるでウイロウかすあまような、もっちりとしたお尻。
ご丁寧に男性器らしきものもある(皮を被っている)し、おしりには可愛い穴が☓の形についている。
触り心地は想像以上に良い。
しっとりとして少しひんやり、吸い付いてくるような肌だった。

「可愛いなあ。ちょっと待ってね」

「お前っこんな」

「はーいはい。ちょっと冷たくなるよ」

「へ?ひゃっ!」

ぶちゅう、と下品な音を立てて、肌の上にローションが飛び散る。
お尻のあたりに散らされたソレはぬるぬるとして、ほしへちょを困惑させた。

「何しやがる!おろせ!おろせ~っ!」

ほしへちょは暴れたが、エルヴィンはそう困ることもなく、片手でほしへちょの手首をまとめると、そこを輪ゴムで縛ってしまった。

「はなせっ、へんたい!」

「はいはい、静かにね。」

「何を……ヒッ!」

エルヴィンが取り出したものを見て、ほしへちょは短い悲鳴を上げた。
エルヴィンの股間にあるもの、それは凶器と呼べそうな、巨大な男性器だった。

「でかっ!」

「ハハ、最近ご無沙汰でさあ。溜まってるんだよね」

巨根の下にぶらさがっている袋はこれまた大きく、たっぷりと何かを蓄えていそうな威風堂々とした佇まいだった。

エルヴィンは巨砲をほしへちょのむっちりとした太ももに当てると、二三度前後させ、ローションをなじませた。

「あ~~~ほしへちょ?の肌もちもちしてて気持ちいい。入れていい?いいよね。」

願い事、叶えてくれるって言ったもんね。
エルヴィンが無邪気な少年のような笑顔でそう言うと、ほしへちょの頬は青ざめた・

「むりっむりむりっ!入らな、あ!」

ぐちゅう、と水音がして、大きすぎるペニスはほしへちょの☓の中へ押し進んでいく。

「~~~~~~!?!””」

ほしへちょの目から涙が溢れる。
涙は色とりどりのこんぺいとうになって落ちてゆく。
ずにゅう、とエルヴィンのソレが押し進んでくるたび、ころころ、ころころとこんぺいとうが落ちて散っていった。

「う~ん、さすがに全部は無理だな。」

「むりッ、もうむりッ!おなか、おなかつぶれりゅッ……!」

「そうかなあ?まだ入りそうなんだが……」

「ぐふ、あひッ!」

エルヴィンがぐっと腰を進めると、やっとソレは半分ほど収まった。
動くよ、とエルヴィンが言い、律動が始まった。

ぐぶちゅ!ぐぶちゅ!と酷い水音が立ち、それが何度か繰り返されると、ほしへちょの様子が変わりはじめた。

「あッ♡あッ♡しゅごいぃ!しゅごおぉ!」

体躯の半分はあるだろうペニスにナカをかき回されるうち、快感を拾えるようになっていたのだ。

「んおっ♡おっ♡こわれりゅう!へちょこわれりゅ!」

紅潮した頬、黒髪を振り乱し、ほしへちょは子どもがイヤイヤをするように頭を振った。
苦痛でなく快感に啜り泣くたびに、ピンクのこんぺいとうが散るのだった。








「……あ~~~~よく寝た。変な夢だったな……」

いつの間にか寝てしまっていたエルヴィンは、夕暮れの映る窓をカラリと閉めた。
うんと伸びをすると、コンコン、と控えめに戸を叩く音がする。

「は~い。どなた?」

返事は無い。
薄っぺらな玄関の戸を開けると、そこに立っていたのは学ラン姿の中学生だった。

「大家さんが持って行けって。アンタのパンツだろ。」

「ああ、パンツ。風に飛ばされちゃったのかな。ありがとう」

「……あと、これ。持ってけって大家さんが……」

少年の手にはこんぺいとうの瓶。
ピンクのこんぺいとう。
触ったら少し冷たそうな肌をしている。

エルヴィンは人を安心させるような笑顔を作ると、上がっていかない?格ゲー、対戦したくてさ、と言った。
















 

スマイリー
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