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素股ベルト





完全な片想いだと思っていた。
エルヴィンは浮いた噂こそ無いもののモテる男だったし、前に付き合っていた恋人は黒髪の綺麗な女だったとリヴァイは酒の席で聞いていた。

だから今、どういう状況になっているのか、混乱したリヴァイにはさっぱり分からないのだった。

二人での出張。
思わぬビジネスホテル側のミスでの同室。リヴァイは舞い上がっていた。
エルヴィンが夜呼び出されたのはガッカリだったが、浮かれたリヴァイはエルヴィンの着用済みのシャツについ手を伸ばしてしまった。
いけないことと分かっている。
けれどいけないからこそ興奮した。
クリーニングのビニル袋に顔を突っ込むようにして着用済みのシャツの匂いを嗅いだ。
そしたらもう、パンツに手を伸ばさずには居られなかった。
過去最高のオナニーだった、とリヴァイは回想する。
だが、イッて恍惚のため息を吐いた瞬間、目が合った。
エルヴィン・スミス、直属の上司にして片想いの相手。その人自身に。



「どうして、俺のシャツで」
リヴァイがひとりでしてるんだ、とエルヴィンは譫言のように呟いた。

エルヴィンの大きな体格が迫ってくる。
ベッドに乗り上げたエルヴィンは、横たわったままのリヴァイの顔の横に手をついた。
ビジネスホテルの乾いた空調のせいか、それとも緊張のためにか、エルヴィンの喉が鳴る。
そんな小さな音が拾える距離にいることに、リヴァイはやっと気がついた。

「リヴァ」
エルヴィンが掠れた声で、組み敷いたリヴァイの名を呼ぼうとした。
その途端。
「っ!」
リヴァイは脱兎の如く逃げ出した。

這々の体で、着崩れて肌蹴た室内着にも気を遣うことなく扉のノブまで走る。

「くッ……?!」
部屋の扉に手を伸ばして回したが、開かない。

「そこにルームキーを差し込まないと開かない。……ルームキーはここだ、リヴァイ。」

ガチャガチャと音を立ててノブを回すリヴァイが振り返ると、背中にエルヴィンが迫っていた。

扉に手をつき、もう片方の手でエルヴィンは自分のスラックスのポケットを指した。
「くっ……!」
リヴァイが手を伸ばすと、その手を掴まれる。
見た目以上に力のあるリヴァイだったが、エルヴィンとは体格差があり過ぎる。

「離せッ……!」

「リヴァイ!」

腕を掴まれ、引かれて抱え上げられる。
ジタバタするリヴァイを物ともせずベッドへ運んで落とす。

「ッ……?!」

起き上がろうとしたリヴァすイの胸をドンと突くと、エルヴィンは自分のベルトに手を掛けた。

「なッ?!おまッ……!」

金具を外し、シュルリとベルトを抜く。
エルヴィンはその
















 

ベッドルーム
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