ハッピー無理矢理ハッピー
「やだッ……おじさんッ……」
腕の中に閉じ込めた身体はまるで魚のようにぴちぴちと跳ねる。
白いポロシャツ、紺色の短パン。靴下も白で、ポケットから覗いているハンカチにはしっかりアイロンがかかっている。
清潔感のあるその服装を、僕は荒い息で乱してゆく。
黒いランドセルは狭いアパートの玄関脇に転がって、消防車の柄の給食袋と一緒に投げ出されている。
「おじさんッ、やだ、あついよお……ッ」
「あつい?何があついの?」
窓を閉め切った部屋の中は確かに、五月の正午の陽気を閉じ込めて暑かった。
けれど畳の上に縫い付けられた彼の身体は、そのせいだけじゃない熱を帯びていた。
「ここッ?ねえ、ここが熱いんでしょう、りばいくん(32)ッ!?」
「あッ?!そんなとこ、ダメだ、おじさ……ッ!」
りばいくん(32)はイヤイヤをするように可愛らしく首を振った。
口では嫌がりながらも、りばいくん(32)の目は潤み、これから行われることを分かりきっている様子で、期待感に息を乱していた。
――りばいくん(32)は、三十路のサラリーマンだ。
出会ったのは電車の中で、僕が毎度痴漢に間違われている時だった。
『オイ。コイツはやってねえ。俺がずっと見てたからな』
あの時のりばいくん(32)はヒーローだった。
ドサクサに紛れて逃げようとしていた本物の痴漢(若いイケメンだった)の腕を後ろ手に捻り上げ、あっと言う間に捕まえてしまった。
何度もペコペコと頭を下げお礼を言う僕に、りばいくん(32)は礼なんかいい、と言って僕をジッと見上げた。
『……災難だったな。腹減ってねえか?おごってやらなくもない』
ももも勿論、とどもる僕にほんの少し笑ったりばいくん(32)の車に乗った三時間後には、もう僕はりばいくん(32)に圧し掛かっていた。
いや、圧し掛かるように頼まれ、そうした。
自分で言うのもどうかと思うが僕はモテない。モテるモテないの話じゃない。
どんなシャンプーを使っても脂っぽい髪、テカる肌。眼鏡は脂と息とで常に曇っていてずり落ちてしまう。
ラーメンの食べ歩きが趣味の僕は勿論肥っていたし、身長はわりにあったけれど、ずんぐりとしている。
鼻が悪いのか息も荒くなりがちで、フウ、フウと呼吸をしているだけなのにやたらと痴漢に間違われてしまうのだ。
そんな僕がモテるはずはなく、たまの自分へのご褒美で風俗へ行く以外、女性とも男性とも性的接触のない素人童貞男だった。
その僕が、りばいくん(32)のすべすべのお肌を味わって良い、と言われたときのあの幸せを、貴方は想像出来るだろうか?
りばいくん(32)はシュルリと格好良い音を立ててネクタイを外すと、細身のスーツを脱ぎ捨てた。
りばいくん(32)は僕とそう年も変わらない。年相応の、普通の肌着、下着を身に付けていた(何の変哲も無い黒のボクサーだった)。
それも全部、取り去ってしまって現れたのは、純白のお肌だった。
『……あんまり、見るな』
そうしてりばいくん(32)が身に付けたのは、まさに少年、りばいくん(32)の通学ルックなのだった。
『頼む、これで、無理矢理。無理矢理、してくれよ。』
――なあ。……おじさん。
「あッおじさんッ!ダメ、ダメぇッ!」
りばいくん(32)はハア、ハア、と大きく息を乱しながら、イヤイヤをして畳をずり上がっていく。
半ズボンからこぼれ落ちている白くむっちりとした、毛の生えていない(処理しているそうだ)つるつるの太股を掴んで、大きく開かせる。
片方の脚はもう脱げているから、りばいくん(32)がちゃんと穿けているのはブリーフただ一枚ということになる。
「りばいくん(32)、……おちんちんの毛、生えてるかな?おじさんに見せてくれるよね?」
おじさんとりばいくん(32)の間に隠し事なんか、なあんにも無いんだもんね。
そう言ってブリーフをずり下ろすと、りばいくん(32)がヒッと小さく悲鳴を上げた。
「……ああ、やっぱり。つるつるだねえ。りばいくん(32)。りばいくん(32)は小学生だもんね、まだ生えっこないかあ」
「やあ、やだあ、おじさんッ、」
「最近の子は発育が良いって聞くけど、りばいくん(32)は、小さいもんね。」
露わになったソコは、確かに真っ白で何も生えていない。
ここの処理はどうしているのか聞いたことはないけれど、とにかくソコは僕の濡れた舌を弾き返すようにつるつるしっとりとしているのだ。
汗ばんでいるせいか、ほんの少し塩味のソコを、僕は丹念に舐めてやる。
「う、アッ!やだッおじさん、そんなとこッ、汚ねえ、ダメ、いやだあ~……ッ」
つるつるの土手から、可愛らしいおちんちん(一般的な成人男性のサイズ)を舐めしゃぶり、タマタマからその下、そしてお尻の穴まで舌を旅させていくと、りばいくん(32)はついにグズグズと泣き出してしまった。
透き通った灰色のお目目から、ぽろぽろと透明の涙が溢れては落ちていく。
「ほおら。もうお尻(事前処理済)がグズグズだ。いつでもおじさんのおちんちん、入れられるね。おちんちんを入れる穴だね」
「あんっ、や、ちがうぅッ!そんなとこ、入んないからァッ!」
むり、いや、やめて、しないで、いれないで、とグチャグチャに泣きながら首を振るりばいくん(32)はとっても可愛らしい。
髪の毛だってボサボサで、小さなお口からは涎が溢れて垂れてしまっている。
そんなりばいくん(32)を見ている僕の下半身はもうカンカンに怒り狂っていて、サア行けアソコへずぶりと入れてやれと、こちらも涎がひと筋垂れていた。
「いやだ、やだ、やめッ」
「駄目だよ、りばいくん(32)ッ、逃がさないよッ」
じりじりと後ろ手に肘を使って逃げようとするりばいくん(32)の太股を今度こそガッチリと掴んで割り広げると、熱くカチカチになった僕のおちんちんをソコへ当てた。
りばいくん(32)の何も知らない穴(わりと使い込まれている)がヒクヒクとするのが堪らない。
「入れるよッ!りばいくん(32)ッ!」
「やだあッ!ああ~~~ッ!?」
ジタバタと暴れる小さな身体を腕の中に閉じ込めて、押しつぶすようにして挿入する。
ぐにゅにゅ、ブチュ、といやらしい音がして、僕の大きなモノはずっぷりとりばいくん(32)の中に入ってしまった。
「……ッヒ、ああ……ッ!?」
「りばいくん(32)ッ!入ったよッりばいくん(32)ッ!痛い?痛いの?」
「あッ、んん……ッ?!」
ぐちゅ、ぐぷと音を鳴らしながら(ローション仕込み済み)腰を回してやると、りばいくん(32)の白い裸身がビクビクと跳ねた。
同時に狭過ぎる中(これは本当。最高)がギュギュッと締まる。感じているのだ。
「ホラッ、うう、りばいくん(32)ッ、気持ち良いでしょ?良いんでしょ?」
「うう、あ~ッ!ダメ、おじさんッ、アッ!ああ~ッ!しゅごい、しゅごいきもちい、きもちいよおッ……!」
パン!パン!とあからさまな音を立ててりばいくん(32)に叩き付ける。
りばいくん(32)はもう、誰がどう見ても、チンポの快楽に顔を歪めてよがり狂っていた。
「おじしゃんッ!ああんッいいッ!いいからあッ!いく、いくいくいく!」
「いいよッ、りばいくん(32)いっしょにイこッ!?すきだよ!すきだよりばいくん(32)ッ!中に出してい!?(ゴム着用済み)」
「うんッ、いいッ、だしてえ、出しておじさぁんッ!」
「りばいくん(32)ッ!りばいくん(32)~~~~ッ!」
その後はふたり、真っ白な快楽の中に、落ちていったのでした。
「……ふう。暑いなあ」
「クーラー、買わねえとな。」
りばいくん(32)はもうスッカリ大人の顔に戻って、これから午後の会議に出なきゃなんねえんだ、と身支度をしている。
ワイシャツの襟を立てて、ネクタイをすばやく結び、また襟を直しているその仕草を見ていると、ついさっきまでおじさん(46)(実は30歳)のチンポでアンアン言っていたとは思えなかった。
りばいくん(32)は話さないけれど、多分りばいくん(32)は子どもの頃、無理矢理おじさんに乱暴されてしまったのだろう。
幼い身体に無理矢理されたそのことが、どれほどりばいくん(32)を苛んだだろうか。
りばいくん(32)はもしかしたら僕とこうして再現をすることで、記憶を塗りなおそうとしているのかも知れなかった。
「今日特売、卵だって。りばいくん(32)」
「……帰り、買ってくる。今夜はオムライスだ」
「やった!ありがとう、りばいくん(32)!」
ギュウと抱きつくと、りばいくん(32)は満更でもなさそうに「ふん」と口の端をほんの少し上げた。
「行って来る。……今夜は、新しい下着もおろすからな」
覚悟しとけ、と僕の頬に可愛らしいキスをして、カッコいい僕のヒーローは手を上げて出て行った。
きっとこんな、甘い新婚生活のような暮らしは、僕もりばいくん(32)自身でさえも、予想もしていなかったことだろう。
りばいくん(32)の『無理矢理』が、もっとハッピーなエッチになりますように。
~HAPPY END★~