照れイキ!
「おれは、えるゔぃんのいけんにさんせいだ。」
ミニ兵長はそう言って胸を反らせた。
ミニ兵長というのは、私が地下から連れてきた妖精のようなもので、
ふだんは20センチ弱のぬいぐるみに似た姿をしている。
むっちりした白い手足は短く、顔は少年のようにあどけないが、眉間にはいつもシワが寄っている。
歩くとピコピコ音がするし、転ぶと星が飛ぶ。
まるで冗談のような生き物だったが、私は彼を信頼し、兵士長の位に就けた。
ミニ兵長はどうなっているのか、紅茶を主なエネルギー源としているようだ。
今も小さなカップを紅茶で満たし、くぴくぴと飲んでいる。
いつもだったら微笑ましく思う姿なのだが、今は中央での会議中だ。
憲兵団、駐屯兵団、その他諸々のお偉方が臨席する場だった。
こっそり着いて来たのだろう。
立ったミニ兵長からピコピコと音がして何人かが振り向いた。
私は急いでミニ兵長を懐に仕舞い、退席した。
「どうして付いてきた。宿舎にいろと命じたはずだ」
「おまえのことをまもるためだが。」
ミニ兵長はツンと澄ましてみせた。
ミニ兵長は私の傍を離れるのを嫌がる。
が、私は知っている。
彼はどうしてだか、私の顔が好きらしいのだ。
試しにずずいと寄ってみる。
「な、なんだ。」
ミニ兵長は後じさりしながら紅茶のカップを大事に抱えた。
今に手のひらの上から落ちそうだ。
彼の背中に手を掛ける。
手のひらに細い骨の感触がした。
「リヴァイ。」
私は、ほとんど彼の耳に口を付けるほどに寄って、そっと囁いた。
途端に、顔を真赤にしたミニ兵長はひっくり返ってしまった。
私は追い打ちを掛けるように彼のちいさなちいさな唇に唇を寄せた。
「リヴァイ。」
至近距離で名を呼ぶ。
茹でられたように真赤になった彼は、ボン!と景気の良い音を立て、大きくなった。
大きくなったと言っても160センチの成人男性になっただけだ。
リヴァイ、またはみんなの呼ぶところのミニ兵長は、キスをすると大きな姿になるのだ。
色の白さはそのままに、小柄ながら手足はすらりと長く、腰は折れそうなほどに細い。
小ぶりの尻は私の両手にちょうど納まるくらいで好ましい。
長い睫毛が影を作っている瞳はうつくしく、不機嫌そうな顔は彼の魅力を殺さない。
「てめえ、エルヴィン。」
きろ、と睨まれる。上目遣いは私に恐怖を与えない。
それに、まだ頬は桃色に染まっている。
照れ隠しに睨んでいるのに違いないのだ。
「――先に宿に帰っていろ。あとでおしおきだ」
おしおき、という言葉に、また顔を赤らめた彼はチッと舌打ちをすると、
素直に回れ右をして去っていった。
私は大きくため息を吐き、会議室へ繋がるドアを開けた。
夜。
私たちは一人用の狭いベッドの上にいた。
「あッ♡ああッ♡へんになる♡」
部屋に戻るとまた小さくなっていたミニ兵長は、小さなズボンを膝のあたりまで下げ、
可愛らしい声で喘いでいる。
もちもちとした弾むような肌のミニ兵長は、あどけない顔でイヤイヤと首を振った。
彼の下半身をまるごと食むようにして愛撫する。
ちいさなペニスと、ちいさな袋と、その下のちいさなちいさな穴まで全部舐め取るようにして可愛がる。
「ああ♡ふう♡とけりゅ、とける♡」
シャツ越しの胸も、私の唾液でべたべただ。
穴から袋、袋から竿、ヘソを通って、また胸へとなぞって舐め上げる。
「あ~~~♡」
いやらしい声を上げながらミニ兵長は震えている。
どこもかしこもびしょびしょに濡らしたミニ兵長は、みずから脚を上げ、太腿を開いてみせた。
「はやく♡はやくきすしろ♡ぶちこんでくれっ♡」
「まだだ。まだ我慢しろ」
開いた股を指で固定して、舌先で穴を抉る。
「ひ、いい♡」
あえて奥には進まず、浅いところを責める。
ぴちゃぴちゃと音を立てると、ミニ兵長は頭を振ってよがる。
「もう♡もうむりっ♡もっとおく、おくに♡」
「奥に?」
「はあ♡ああ♡わるかったっ♡だから、だからちんぽぉ♡」
きす、きすしてくれと強請るミニ兵長が健気で可愛らしく、私はそろそろ意地悪をやめることにした。
「っんん♡」
ちいさな唇を食べてしまうようなキス。
ちゅう、と吸い付くと、ぼふん!と爆発した。
煙に覆われ、それが薄くなると、目の前にいたのはぬいぐるみのミニ兵長でなく、私の可愛いリヴァイだった。
衣服はミニ兵長にしたそのまま、乱れた姿はとても扇情的だ。
可愛らしい顔は快楽に蕩けている。
「なあはやく、はやくハメてくれ……ッ」
震える指先で私の服を掴み、リヴァイは強請る。
魅力的な肉体と声とに煽られ、ガチガチに硬くなっていたペニスを、
私の唾液でぬらぬらと光っているリヴァイの穴に当てる。
当てただけなのにソコはヒクヒクと誘いこむような動きを見せる。
全く以ていやらしい肉体だ。
「ああッ、はいる……ッ!」
押し進めると、リヴァイは頭を振って身悶えした。
時間を掛け、私がやっと総身を埋め終わると、汗をびっしょりとかいたリヴァイが
息も絶え絶えに私を見上げている。
そして私の視線に気づくと、つ、と目を逸らす。
引き上げたシーツで顔を覆う。いつもこうなのだ。
だが私はその理由を知っている。
「あっ、あっ、!」
揺すると、気持ちよさそうな声が上がる。
腰を打ち付けるたびビクビクと攣ったように揺れる脚を掴む。
「ひ、いぁ、」
「リヴァイ」
「ッひ!?」
ぐぐう、と押し込むように深くへ差し込み、体重を乗せる。
そして横を向いているリヴァイの耳にもう一度、リヴァイ、と囁きかける。
「!ああッ」
「うっ」
瞬間、ビクビク!と中が痙攣して、私は唸り声を上げた。
いい反応だ。
リヴァイは私の声にも弱い。
そろそろ激しく動きたくなった私はリヴァイの膝の裏を抱えなおすと、前後運動をはじめた。
「あッ!あッ!ぁ!ッ!」
中を抉ると、リヴァイの声はいよいよ高くなり、掠れてくる。
快楽に歪んでいるだろう顔は、相変わらず見せてくれようとはしない。
「リヴァイ。こちらを向け」
「!」
顎を掴む。リヴァイは首を振った。
「リヴァイ。……命令だ」
二度も言わせるな、と言うと、リヴァイはやっとこちらを向いた。
そのあいだも、揺する動きはそのままだ。
リヴァイは腰をくねらせている。物足りないのだろう。
リヴァイの、灰の瞳の色が濃くなっているのが分かる。
目が合う。
「!!!!!あッ!??!!!」
その途端に、リヴァイは爆発したように真赤になってしまった。
ギュウ!と引き絞られるように中が収縮し、引っ張られそうなほどに締まる。
「ウッ!」
「……ッ!あ……!」
リヴァイのペニスからはびゅうびゅうと白い液が吐き出される。
射精するたび中が締まるのを、どうにか耐えてやり過ごす。
リヴァイの熱いだろう精液は殆どが本人の顔に掛かってしまっている。
涙と精液でぐちゃぐちゃになってしまったリヴァイが愛おしく、彼の中で大きくなるのを感じる。
「沢山出たな。」
「……から、こっち見んなって言った……」
「そうだな。」
リヴァイは恥ずかしい顔を見られるのが苦手だ。
だがそれ以上に、やはり私の顔が好きなようだ。
(自分ではただの中年男に過ぎないと思っているが、リヴァイにとってはそうではないようだ。)
目を合わせると途端に射精してしまうのが面白くて、ここ最近はこればかりしている。
そろそろ愛想を尽かされるか、慣れでもするだろうと思っていたが、リヴァイは意外に飽きてくれない。
自分の精液で汚れた顔を指で拭っているのを見て、私のペニスが脈打つ。
さあ、次はどんな顔を見せてくれるだろうか?